定番のプロユースDAWソフト
すでにDTM・DAWソフト、外部のMTRやシーケンサー(シンセ内蔵を含む)を使用して楽曲制作している方で、不便さを感じている方や、仕事を視野に入れた、もっと本格的な音楽制作したい方は、ご自身の宅録スタジオに、ここで紹介するプロユースの定番のDAWソフトを導入することをオススメします。
どこのスタジオにもあるのは『ProTools HDシステム』です。(ProTools LEなどのバンドル版の製品とは違います。)しかし、ProTools HDシステムは本格的に環境を整えると数百万円を越えてしまうので、このサイトでは除外して考えます。
2012年〜2013年にかけて「MOTU Digital Performer」がWindowsに対応したことや、2018年04月にSONARが「Cakewalk by Bandlab」になったことはDAWの世界での大きなターニングポイントとなります。
定番のプロユースDAW 4大ソフト
進化を続ける5つのDAWソフト
プロユースのDAWソフトを探している方で、Avid(旧 Digidesign)の『ProTools』、APPLEの『Logic』、MOTUの『Digital Performer(DP)』、Steinbergの『Cubase』などのソフトが、古くからの定番シーケンスソフトであることは、すでにネットなどで調べた方なら分かると思います。
上記した4つのソフトにPreSonusの『Studio One』とCakewalkの『SONAR』を加えたソフトが基本的には仕事レベルでも多くの人に使われています。
ただし、Cakewalk「SONAR」は親会社であるアメリカのギター・メーカー「ギブソン」が2018年05月01日に事実上の経営破綻をしましたが、前年の2017年11月には開発終了というショッキングなニュースが流れました。
<参考ページ>
老舗ギター・メーカー「ギブソン」が破産申請
現在「Cakewalk by Bandlab」という名前で2018年04月に継続となっていますが、今後の動向というのはわかりません。
<参考ページ>
SONARシリーズの存続 - Cakewalkは生きています
他のDAWソフトに関しては機能の追加や改良をはじめバージョンアップして進化を続けてゆくことが考えられます。
また上記したDAWソフトの他にも、以前は『Vision』という音楽制作の定番ソフトもあり、当時『DP』と凌ぎを削っていて、プロでも愛用している人がいました。
しかし現在『Vision』は製造も販売もされていません。ギブソンの傘下になってから、この『Vision』も消滅してしまいました。
付属プラグインも強化されている
以前はプロユースDAWとはいえ、サードーパーティー製のアンプシミュレーターやピッチ補正ツールが必須でしたが、バージョンアップの度にワークフローの改善だけでなく、サウンド面も強化されています。
現在は、クオリティーの高いツールが標準で搭載されているため、ミックスダウンやマスタリングの際にサードーパーティー製のプラグイン・エフェクターを使用しなくても、DAWソフト内だけでも、かなりのレベルの作品に仕上げることができます。
MacのプロユースDAWソフト
アップル純正 Logic Pro
はじめに書いてしまうと現在はMacユーザーのみが使用することができるプロユースDAWソフトは『Apple Logic Pro』の一択となります。
定番のDAWソフトであるMOTUの世界中のプロフェッショナルに支持され続ける『Digital Performer』と『Logic Pro』を使うことができるのがMacユーザーのメリットでしたが、2013年05月に『Digital Performer』がバージョン 8でWindowsに対応しました。
そのため現在Mac純正のプロユースDAWソフトは『Logic Pro』のみとなりました。
元々『Cubase』『ProTools』『Studio One』はWindowsに対応しているので、MacユーザーのWindowsユーザーにはない大きなメリットは『Logic Pro』を低価格で使用することができるということだけになります。
MacではLogic Proの一人勝ち
Logicが5万円台になったときも大幅なプライスダウンでしたが、ダウンロード販売になってからは、さらに低価格が進み、新規ユーザーの獲得という点では、Macの世界では『Logic Pro』の一人勝ち状態になりました。
ただ、この状況はAppleは初めから想定していた気がします。『DP』は価格面で『Logic Pro』に太刀打ちできるレベルではなかったので、Windows対応にせざる得なかった感じです。
低価格化というのは確かに嬉しい状況ですが、MacはWindowsより本体価格が割高なだけでななく、WindowsにあるBTOパソコンのような自由度もありませんので、PCとDAWソフトのトータル金額で考えるとトントンという気もします。
それでもDAWの機能もしっかりしていますし、アップル純正という最強の安心感と標準でプラグインが豊富に付属している『Logic Pro』には魅力がありますので、MacユーザーはLogic 一点買いで間違いありません。
どの業界でもそうですが、競争相手がいなくなると結果的にはマイナスです。DPのWindows対応はMacのDAWソフトの進化の速度が遅くなるという懸念もありました。
確かに大きなバージョンアップの頻度は、どのソフトも年々遅くなっていますが、DAWの機能自体が正直なところ完成形といっても間違いありませんので仕方のないことです。
WindowsユーザーのプロユースDAWソフト
ほとんどのDAWがハイブリット仕様
Windowsユーザーの方がプロユースのDAWソフトを選ぶときは、Steinberg『Cubase』、PreSonusの『Studio One』、Avid『ProTools』、MOTU『Digital Performer』という選択肢になります。
というよりも『Logic Pro』以外は、基本的にどのDAWを選んでも大丈夫で、Windowsのみで使用することができる「Cakewalk by Bandlab」でも、もちろん大丈夫ですが、先行き不透明なところが難点です。
プロユースDAWソフトを選択する場合の注意点として、昔に比べると少なくなりましたが、将来的にMacに乗り換えることを念頭に入れている人もいると思います。
その点はWinとMacに両対応しているDAWソフトが現在では、ほとんどなので心配はありません。