Pro Tools
Pro Toolsを選ぶ理由とセレクトポイント
なぜPro Toolsを選ぶのか?
多くのプロが長きに渡り愛用しているDAWソフトですが「なぜPro Toolsを選ぶのか?」という問いに答えるのなら、「簡易な操作性でスピーディーに高音質でレコーディングすることができる」「オーディオ編集とミキシング機能が優れている」などです。
最近では使い切れない数多くの機能がDAWソフトに搭載されているので「たったそれだけ?」という声も聞こえそうですが、作曲やMIDIプログラミングを含んだ編曲を除くと、DAW環境の作業で重要で時間を割くのはレコーディング、オーディオ編集、ミックスダウンです。
もちろん慣れ親しんだソフトだから手放すことができないというのもありますが、上記した点が優れているというだけで充分に『Pro Tools』を選ぶ理由となります。
バージョン9でハードウェアを選ばなくなったので、DSPベースで動作するHDシステムをメインで使っている方のなかにもNative版の『Pro Tools』をノートPCなどのサブ機にインストールして活用する方も増えそうです。
乗換えるべきか?
バージョン 9からオーディオ・インターフェイスの制約がなくなり、販売価格も6万円前後ということもあり、すでに主要プロユースDAWソフトを使用している方のなかでもAvidブランドになった『Pro Tools』に注目し、乗換えを検討している個人ユーザーの方も少なくないと思います。
取扱いショップも「Pro Tools信者」が多いからかもしれませんが「これでもか!」というくらいに力を入れてプッシュしていて、「業界定番」という言葉がソフトを飾っていることもあり、これは当然のことなのかもしれません。
ただし、現在使っているDAWソフトに不満がなかったり、まだソフトを使い切れていないと感じている方は、あえて導入する必要というのはないと思います。
なぜなら一般的な音楽制作の過程において、このソフトにだけできて他の主要DAWソフトである『Logic Studio』『Digital Performer』『Cubase』『SONAR』にできないことというのはないからです。
もちろん、非常に優れているソフトではありますが、マスタリングに苦労していた方がWaveのマキシマイザー『L3』を導入して、作業効率の良さを実感するといったような「明らかな効果」というのは期待することはできませんので、その辺りも踏まえて乗り換えを検討すると良いと思います。
はじめての本格的なDAWソフト
プロユースDAWソフトからの乗換えを検討している方には「あえて導入する必要はない」と上述しましたが、これからPCペースでの音楽制作を考えている方や、エントリーユーザー向けのDAWソフトからの本格的なソフトへの乗換を検討している方には2010年に登場した『Pro Tools 9』以降はオススメで、真っ先に検討する価値が充分にあります。
しっかりとした自宅スタジオの構築を考えている方などにオススメする理由は「レコーディング」「オーディオ編集」「ミキシング機能」など音楽制作に必要な基本操作の部分がしっかりしていることと、あらかじめ付属しているプラグイン・エフェクトのクオリティーが高いことです。
オススメはMboxシリーズとMPシリーズ
注意点として、エントリーユーザー向けのハードウェア製品にバンドルしている『Pro Tools SE』だと、最大オーディオ数をはじめ制限が多くプラグインも充実しているとは言い難く『M-Powered software』へのアップグレードは可能ですが、バージョン 9へのクロスグレード・プランは用意されていないので(2011年06月時点)、Pro Toolsベースで、しっかりとしたDAW環境を構築するのであれば『Pro Tools LE』以上を選択するようにすると良いと思います。
2011年に『Pro Tools 9』がバンドルされた『Pro Tools + Mbox シリーズ』やM-Audioのオーディオ・インターフェイス専用ソフトの『Pro Tools MP9』がバンドルする『Pro Tools MP シリーズ』が登場しているので、『Mbox シリーズ』と『MP シリーズ』を個人的にはオススメします。