DAWソフトと作品クオリティー – DTM・DAWソフトナビ 3

DTM・DAWソフトナビ 画像3

宅録スタジオでの作業の中心となるDAWソフトの価格は、下は5,000円くらいから、上は6万円を大きく越えるソフトが販売されています。

このページでは上位版とライト版のDAWの違いなどを説明してゆきますが、最近は最上位版でもソフトによっては価格が落ちましたので、ライト版のオススメはあまりできない状況です。

DAWソフトと作品クオリティー

DAWソフトのラインナップ

Cubase ラインナップ

多くの人に支持されている「Cubase」や「Studio One」のような主要DAWソフトには、フルスペックの上位版のほかに機能を絞ったライト版や、ハード製品に付属するバンドル版など、いくつかの種類がラインナップされています。

このサイトの「定番のおすすめDTM・DAWソフト 10選」で紹介しているほとんどのDAWソフトは、複数のエディションがありますが、最近は上位版でも価格が落ちましたので、エントリー版をソフト単体で購入するのはやめておいたほうが良いでしょう。

もし、DAWの操作に慣れるのが目的であれば、ハードウェア製品にバンドルしている機能限定の音楽ソフトで充分です。

作品クオリティーに関わるもの

打ち込み、ミックス、マスタリングなどの音楽制作に必要な技術的なことを除くと、作品のクオリティーに大きく関わってくるのはプラグイン・エフェクトやソフトシンセなどの音源です。

DAWソフトの機能とは関係ありませんが、モニタースピーカーやモニターヘッドホンも作品クオリティーには非常に重要です。

極端な話で、実際にわたしも試しましたが、Macを購入すると付属してくる「GarageBand」でも、高品質な音源と、高品位なプラグイン・エフェクトなどを使用すれば、音圧も含めて市販されているレベルの作品を作ることができます。

ただし、エントリーユーザー向けのソフトだと、細かい編集作業があまりできないので、作品制作に時間がかなり掛かりますので、オススメすることはできません。

低価格と高価格DAWの違い

付属するエフェクターやソフトシンセの違い

上位版とライト版では値段も数万円以上の違いますが、ライト版のDAWソフトと、上位版のDAWソフトとでは何が大きく違うかというと、作業効率と付属するプラグイン・エフェクトやソフトシンセです。

ある程度価格のするソフトに比べると、低価格のDAWソフトは高品位のプラグイン・エフェクトを付属していないだけでなく、ソフトシンセ音源の数も少ないです。

Apple「Logic Express」Apple『Logic シリーズ』の上位版「Logic Pro」とライト版「Logic Express」(現在は販売されていません。)は、作曲、レコーディング、ミックスなどの音楽制作の作業という点では、それほど大きな違いのないソフトでした。

しかし、ソフトシンセ音源、ループ集や、プラグイン・エフェクトは、圧倒的に数に違いがあり、その価格差以上の大きな違いがありました。

上位版DAWに付属するエフェクター品質(2023年追記)

DTM・DAWソフトナビ 画像3「付属プラグイン」
低価格のエントリーバージョンには、高品位のマスタリング用のプラグインや、Melodyneのようなピッチ補正ソフトが付属しない場合が多いですが、上位版のDAWにはしっかりとバンドルしています。

CD時代のマスターファイルを作る場合だと、音圧などはDAW付属のマスタリング・プラグインだと高品位とは言っても難しかったです。

しかし、配信プラットフォーム側で自動的に音圧レベルを調整するサブスク配信時代のマスターファイルであれば、上位版のDAW付属のマスタリング・プラグインでも充分に対応することができます。

画像は下位グレードの「Studio One 6 Artist」には搭載されず、上位版の「Studio One 6 Professional」のみに搭載するマルチバンド・コンプレッサー/エキスパンダー「Multiband Dynamics」と、コンボリューション・リバーブ「Open AIR」ですが、標準搭載のプラグインとは思えないくらいに高品質です。

1万円以下のDAWは基本的にエントリーモデル


サードパーティー製のプラグイン・エフェクトや、ソフトシンセを導入すれば話は別ですが、エントリーバージョンでは、DAWソフト単体で、市販レベルに対応する作品に仕上げるのは難しいです。

キャンペーン時だと信じられないくらいに安い価格で販売されている「ACID Pro」を除くと、1万円以下のDAWソフトは、あくまでもエントリーモデルです。

プラグイン・エフェクトやソフトシンセが少ないので、DAWソフト単体では、音楽制作のワークステーションとしての役割を果たしているとは言うことはできません。

低価格のDAWソフトは手軽に音楽を楽しむためのソフト、もしくはプリプロ用で、本格的な音楽制作をするためのキッカケにすぎません。

フリーソフトに関して言えば、本音で書かせてもらうと、論外で、使い勝手も悪く、初めてのDAWソフトがフリーソフトだと、音楽制作を断念してしまう方も少なくないというのが現実だと思います。

DTM・DAWソフト一覧

DTM・DAWソフトナビ - 自宅音楽スタジオ構築ガイド
宅録スタジオの中心であるDTM・DAWソフトについて紹介しているページ。DAWソフトの選び方も紹介しています。2023年12月から2024年01月に約4年ぶりに更新しました。
初心者のための宅録スタジオ・ガイド - はじめての自宅音楽スタジオ
初心者の人のためにDTM・DAWをメインにした宅録スタジオについて紹介しているページです。「宅録でできること」「ボーカル録音の環境を整える」「しっかりとした宅録環境は必要か?」など。2023年11月に約7年ぶり更新しました。
コード入力対応のDTM・DAW - コードトラック搭載おすすめソフトの比較
コード入力対応のオススメDTMソフトを紹介しているページです。「Band-in-a-Box」「Cubase」「ABILITY」「Studio One」はコード入力するだけでバックトラックが完成するのでDTM初心者にオススメです。AI MIDIジェネレーター「InstaComposer 2」の記事を追加して2023年12月に大きく更新しました。
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