最近では利用者もたくさんいる「nana」のような自分の歌声を手軽に公開することのできるコミュニティーがたくさんあります。
「nana」自体が時間制限やモノラルにしか対応していないなど、お遊び的なコミュなのでそれでよいのかもしれませんが、「本格派の人たち」も利用する音楽サイトを利用している人は「ボーカルの音質の違い」が気になるのではないでしょうか?
そこで「よい音質で録音」にこだわりボーカル用マイクに着目するものの、数多くのマイクがありますので「どのマイクを選べばよいのかわからない」という人も少なくないでしょう。
90秒以内の制限が付いていますが、2021年に「nana」は、モノラルだけでなく、ステレオ音源の投稿できるようになています。
自宅で高音質なボーカル録音をするために
歌入れをする人はマイクが必要
ゲーム音楽などのインストゥルメンタルやBGMを制作している人や、Synthesizer Vやボーカロイドなどの歌声合成ソフトを使用して楽曲制作をしている人にはマイクは必要ありませんが、歌モノの音楽を制作している人にはボーカル・レコーディング時にマイク(マイクロフォン)が必要です。
リボンマイクもありますが、自宅での録音を考えたときに主に使用されるのは「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の2種類です。
マイクもヘッドホンとモニター・スピーカー同様に、定番と呼ばれる製品はなかなか入れ替わらないのが特徴でしたが、コンデンサーマイクの低価格化や、USB接続マイクの充実によって流れが少し変わってきています。
プロスタジオで使われている定番マイク
プロのレコーディング現場だと、ボーカル録音には、Neumann(ノイマン)のスタジオマイク「U 87」などのコンデンサーマイクが主に使用されます。
しかし、はじめてマイクを購入しようとしている人には、Neumannのプロスタジオ定番コンデンサーマイクは非常に高額なので、ほとんどの場合で現実的な話ではありません。
初心者の宅録なら低価格の定番スタジオマイクで充分
Neumannのスタジオマイクの販売価格を見てビックリした人もいると思いますが、宅録スタジオにおけるボーカル・レコーディングに関しては「スタジオマイク導入ナビ – おすすめボーカル用マイクの比較」のなかで紹介している低価格スタジオマイクでも、充分なクオリティーがあります。
近年、コンデンサーマイクは低価格化が進みましたので、価格は安くても、本当に高音質で録音することができますので、はじめて録音用ボーカルマイクを導入しようとしている人は、1〜2万円台のエントリーユーザーを意識したマイクで大丈夫です。
ボーカル録音コンデンサーマイクで定評のある AKGや、Audio-Technica も1〜2万円台のエントリーユーザーを意識した低価格マイクを販売しています。
はじめてのボーカル用オススメ宅録マイク
ボーカルの声質によってフィットするマイクが違いますが、定番マイクから自分に合ったマイクを検討してゆくのがスタンダードな方法です。
定番と呼ばれる製品のなかには2016年に50周年を迎えた Shureのダイナミックマイク「SM58」や、宅録コンデンサーマイクのように低価格でも、高音質な宅録スタジオ定番マイクもありますので、それらのマイクを基準にして選ぶとよいと思います。
新しいジャンルとして認知されてきた、オーディオインターフェイス不要のスマホに対応したUSBマイクも、実際に音質を聴いてみましたが、価格以上のクオリティーの製品もあります。
Shure「SM58」
選択の基準の定番ダイナミックマイク
コンデンサーマイクの低価格化や、USB接続マイクの充実により、無責任にShureのダイナミックマイク「SM58」+オーディオインターフェイスをオススメする時代ではなくなりました。
それでも「SM58」はロングセラーを続ける定番のボーカル用のダイナミックマイクですので、はじめてのボーカルの自宅録音用のマイクとして選択の基準となります。
女性ボーカルとSM58
ボーカルの声質などによってフィットするマイクが異なるのがマイク選びの難しさで、とりあえず、定番のダイナミックマイク「SM58」という選択肢になってしまうのではないでしょうか?
男性ボーカルに関しては、ほとんどの場合で「SM58」の選択で失敗というのは少ないですが、女性ボーカルになると声質が「SM58」と合わない人もいます。
女性ボーカルに「SM58」をススメル人は間違いなく知識のない人ですので、この辺りは注意したほうがよいでしょう。
Audio-Technica「AT2020」
エントリークラスながら確かなスタジオ・クオリティを実現したシリーズ全世界累計販売台数100万台を突破している Audio-Technica「AT2000 シリーズ」は、はじめてのコンデンサーマイクに最適なのコンデンサーマイクです。
ナチュラルな音質で自宅録音を意識して製造されているマイクなので、女性ボーカルの入門マイクとしてもオススメです。
なかでも、販売価格が安い「AT2020」は、動画配信に使用している人もたくさんいますが、自宅でのボーカル録音でも使用することができます。
マイクと一緒に揃えておきたいツール
ファンタム電源を供給する必要がある
USB接続タイプのマイクなら必要ありませんが、コンデンサーマイクを使用する場合は、マイクケーブルを介してファンタム電源を供給する必要があります。
そのため、コンデンサーマイクを選ぶ際はファンタム電源を供給できるタイプのオーディオインターフェイスを選ぶのがよい選択です。
最近はスマホでも高音質なレコーディングができるため、PCを持たないユーザーをターゲットにした高音質コンデンサーマイクも多数発売されています。
ボーカル録音のノイズ対策
どれだけよいボーカル録音ができても、DAWソフトで編集不能なふかれやノイズが入ってしまうと時間の無駄になります。
そのためマイクと一緒にボーカルをよい音で録音するのに必要不可欠な「マイクケーブル」「マイクスタンド」「ポップガード」などの「ふかれ防止ツール」や「ノイズ軽減ツール」も揃えておくことをオススメします。
最近では、iPadで歌詞カードを表示する人も増えてきましたが、必要な人は譜面台などもあたほうがよいです。
ボーカルのレコーディング時のノイズ軽減するツールについては「ボーカル録音時のノイズ軽減ツール – ボーカリスト必須RECアイテム」で紹介していますので、そちらを参照して下さい。
オーディオインターフェイスに接続するタイプのマイクには、マイクケーブルが必ず必要ですが、USB接続タイプのマイクならマイクケーブルは必要ありません。
また、ノイズがひどくなりますので、間違っても画像のようなハンドマイクでレコーディングをしてはいけません。ボーカル録音のときはマイクスタンドは必ず用意しておきましょう。