マスタリング用エフェクターの比較
ナチュラル系マスタリング・プラグイン
WAVES L3
すべてのマスタリング機能を1つにまとめたWAVES『L3 Multimaximizer』は加熱する音圧競争に終止符を打ったと言っても過言ではないプロ/アマ問わずに定番中の定番プラグインです。
シンプルな操作でサウンドのキャラクターまでコントロールすることができる世界初の自動加算式マルチバンド・マキシマイザー『L3 Multimaximizer』は当初9万円台前後で販売されていましたが、何と現在では1万円台で購入することができます。
FabFilter Pro-L2

最近、FabFilterのプラグインを使い始めた人は非常に多いですが「FabFilter Pro-L2」の音は原音に忠実なマキシマイザーです。。
マスタリングリミッターにありがちな強引感のある音圧上げではなく「Pro-L2」は、しっかりと奥行きも感じることができます。
原音に忠実なナチュラルなサウンドですがStyleで「Transparent」「Punchy」「Dynamic」「Allround」「Modern」など、トータル8つのリミッター・アルゴリズムでサウンドキャラクターを選ぶことも可能です。
T-RackS Stealth Limiter
2015年08月に登場したT-RackSシリーズ『Stealth Limiter』は音楽表現を失うことなくラウドネス感を実現することのできるIK Multimediaのファイナル・マスタリング・プラグインの地位の復権を感じさせる新世代のマスタリング・プラグインです。
「Stealth(ステルス)」とは「透明」という意味ですが、クリアなサウンドのままにRMSを稼ぐという点で、『Stealth Limiter』は最強レベルのマスタリングリミッターです。
iZotope Ozone
マスタリングに必要なエフェクターをひとつのシステムに詰め込んだ『iZotope Ozone』は、クオリティーの高いマキシマイザーにより、2ミックスに歪みや音の変化を発生させることなくオーディオレベルを上げることができる人気のマスタリングソフトです。
低価格なマスタリング用ソフトではありますが2009年に発売された『iZotope Ozone 4』は『MIPA2009』にノミネート、Electronic Musician誌『2010エディターズチョイス』を受賞するなど非常に評価の高いマスタリング・ソフトです。
2017年に登場した『iZotope Ozone 8』で、ほぼ別物のコンセプトの大きく進化した次世代のマスタリングソフトになりました。
T-RackS 5「Master Match」

2017年10月25日にリリースされた「T-RackS 5」は新搭載の「Master Match」「Dyna-Mu」「EQual」「ONE」も大きな魅力ですが、、バージョン 5以降で使用することのできる超一流サウンドエンジニアの設計した「シグニチャー・プリセット」も大きな魅力です。
ナチュラルサウンドというより新搭載の「Master Match」はリファレンスの質感だけでなく、音量感も適用することができるすぐれものです。
ラインナップはスタンダード板「T-RackS 5(計9モジュール)」上位版「T-RackS 5 Deluxe(計22モジュール)」、最上位版「T-RackS 5 MAX(計38モジュール)」となります。
FG-X
SlateDigitalのミックスのクオリティーに影響を与ることなく、サウンド・レベルを透明なままにナチュラルにブーストすることのできるバーチャル・マスタリング・プロセッサー『FG-X』は日本でも人気があります。
実売価格が1万円前後とお得な価格がお手頃ですが、価格以上に満足を得ることのできる、かなり良いマスタリング・ツールで、マスタリングにおける問題点を解決してくれます。
Oxford Inflator
SONNOXの『Oxford Inflator』は一昔前に限界と思われていたレベルを超えたマキシマイズが可能なプラグインで、マスタリング・エンジニアやミキシング・エンジニアでも使用している方もいます。
少ない音質の変化で聴感上の音量を稼ぐことができますのでマキシマイザーとして『Inflator』はピックアップされることが多いですが、ナチュラルに2ミックスの音圧を稼ぐだけでなく、各トラックに使用しても良い結果をもたらします。
マスタリング・ナチュラルサウンド関連記事
アナログサウンドのマスタリング用エフェクター
前後の曲との関係で2ミックスをアナログ的な暖かいサウンドにしたいときなどは、このページで紹介したナチュラルサウンドのマキシマイザーの前にアナログ系のコンプレッサーとEQをインサートして2ミックスの音質や質感の調整をしてみると良いです。
例えば『WAVES L3』を一番最後にインサートするのであれば、その前にIK Multimedia『T-RackS』のようなアナログサウンドのマスタリング用エフェクターを入れてあげると納得の行くマスタリング作業を行うことができます。