ドラム音源「Addictive Drums 2」をはじめ、Nomad Factory「Studio Mixing Suite」、Celemony「Melodyne essential」など豪華にサードパーティ製のエフェクターやソフトシンセがSONAR PLATINUMには付属します。
そのため、紹介が後回しにされがちですが、ある程度、使い込むとSONARに組み込まれているチャンネル・ストリップ「ProChannel」が最大の魅力のソフトであり、ミックスの大きな戦力となることに気づきます。
SONAR ProChannelの特徴
数多くのモジュールを使用できる
数多くのモジュールを「ProChannel」では使用することができますが、「PC76 U-Tyape Channel Compressor」「PC4k S-Tyape Bus Compressor」などの名機コンプレッサーや、「SSL」「NEVE」「TRIDENT」を再現したコンソール・エミュレーターは、なかなか良く実機を再現されていて素晴らしい出来です。
個人的にFFTアナライザー機能搭載のイコライザー「Quad Curve EQ」は、今ままで使ってきたEQのなかでも最も使いやすく、プラグイン版が欲しいです。
ツマミひとつでサウンドメイク「Style Dial FX Pro Channel」
また、「Style Dial FX Pro Channel」は、ツマミひとつでサウンドメイクできる モジュールですが、エフェクターの知識がなくても良い感じに処理してくれます。
ミックスに関しては「ProChannel」を中心に行ってゆけば、サードパーティ製のプラグインを導入しなくても、ある程度のクオリティーの作品に仕上げることができます。
ProChannel おすすめモジュール
Quad Curve EQ
チャンネル・ストリップ「ProChannel」のなかで、特に使い勝手の良いのがアナライザー付き4バンド+2フィルターのパラメトリックEQ「Quad Curve EQ」です。
各パートの不要な帯域をカットする作業は全トラックで必要な作業ですが、「Quad Curve EQ」はリアルタイムに周波数帯を表示してくれます。
そのため不要な帯域のEQポイントを視覚的に把握することができるので、ミックスダウンの作業時間短縮に非常に役に立ちます。
Style Dial FX
個人的にはあまり使用していませんが、ワンノブで簡単にエフェクト処理をしてくれる「Style Dial FX」はエフェクターの知識を持っていなくても音作りができてしまいます。
搭載されているモジュールはリバーブ/アンビエンス「SPACE」、ボリュームマキシマイザー「MAX」、サチュレーション「GRIT」、トランジェントコントロール「SHAPER」、トレモロ「PULSE」、コーラス/ステレオ形成「DEPTH」、ノイズの除去「GATER」、de-esser / de-harsher「SMOOTHER」です。
CA-2A-Leveling-Amplifier
現在のプロの音楽制作でも多くの人が愛用しているTeletronix「LA-2A」ですが、「LA-2A」をモデリングした「Pro Channel」でも使うことができる「CA-2A-Leveling-Amplifier」を2016年キャンペーン時に入手した人も多いと思います。
標準バンドルではありませんが、音がなめらかなで自然な光学式レベリングアンプなので、ボーカル処理のファーストステップは「CA-2A-Leveling-Amplifier」で充分すぎるくらいに活躍します。
もちろん、ボーカルトラックだけでなく、さまざまなトラックに使用することができますが、特にボーカルトラックでの使用がオススメです。
名機を再現したコンプや、コンソール・エミュレーターなどのサウンドはイロイロいう人もいるかもしれませんが、高額のエミュレーター・プラグインでも音はメーカーによって個性が出ています。
サードパーティ製で揃える際に掛かる金額のことを考えれば、標準搭載ならば評価することができます。