オーディオI/F搭載キーボード
MIDIキーボードのなかには、オーディオ・インターフェイス(オーディオ I/F)を搭載している製品もあります。
このタイプのキーボードを選ぶ場合のポイントは、長い目で見たときにオーディオインターフェイスがビット数 24bit/サンプリングレート 48kHz以上に対応している製品を選ぶことをオススメします。
CDクオリティーが宣伝文句のビット数 16Bit、サンプリングレート 44.1kHzは一世代前のモデルと考えたほうが良いです。
オーディオI/F搭載 DTM用MIDIキーボード
IK Multimedia『iRig Keys I/O』
NAMM2017で発表以来話題を集めていたオーディオ・インターフェース搭載MIDIキーボードがIK Multimediaの「iRig Keys I/O」です。
最高96kHzのサンプリング・レートに対応した24-bitのオーディオ・インターフェースで、ステレオ・バランス出力端子、ヘッドフォン出力端子、ラインやマイク、楽器を接続するファンタム電源対応のモノラル・コンボ入力端子などを装備しています。
次世代のオール・イン・ワン音楽制作ステーションの現行ラインナップは49鍵盤キーボード「iRig Keys I/O 49」と、25鍵盤「iRig Keys I/O 25」でフルサイズの鍵盤が採用されています。
付属ソフトも超豪華なので、個人的にはオーディオ・インターフェース搭載のなかでは最もオススメすることのできるスペックのMIDIキーボードです。
Behringer『U-CONTROL UMA25S』
バッテリー駆動にも対応するコンパクトサイズの『U-CONTROL UMA25S』はスライダーやロータリーノブを搭載しているBehringer(ベリンガー)のベロシティ対応のフルサイズ25鍵盤MIDIキーボードです。
本体に搭載するオーディオインターフェイスは「オーディオ出力」がラインアウト RCAピン×2/ヘッドフォンアウト 3.5mmステレオミニ×1。「オーディオ入力」がマイクイン 3.5mmモノラルミニ×1/ラインイン RCAピン×2です。
また『UMA25S』はDAWソフト『TRACKTION 4』を無償ダウンロードすることのできる対象キーボードです。
尚、Behringer『U-CONTROL UMX シリーズ』はオーディオインターフェイスがキーボード本体に一体化している訳ではなく、オーディオインターフェイス「U-CONTROL UCA222」(数千円)が付属している製品です。
YAMAHA『MXシリーズ』
USBオーディオ/MIDIインターフェース機能を備えるYAMAHA(ヤマハ)『MXシリーズ』は、軽量でコンパクトなのが売りの『MOTIFシリーズ』から受け継いだウェーブを1,000種以上を搭載したシンセサイザーです。
シリーズには重さ3.8kgの49鍵盤「MX49」、重さ4.8kgの61鍵盤「MX61」があり、両モデルとも奥行きが30センチ未満と短いので、DAW用のMIDIキーボードとして使用するときも、従来のシンセに比べると置く場所にも困りません。
DAWリモートモードも装備していて、SteinbergのDAWソフト『Cubase AI』が『MXシリーズ』にはバンドルされているので「音源部分はいらないので、本体価格を抑えてくれ」という人もいるかもしれませんが、宅録スタジオの中核を担うコントロール・サーフェスとしては「MX49」も「MX61」も弱いです。
本当に『MXシリーズ』はエントリーモデルなので、DAWベースでの音楽制作がメインの方には、ハードの買い足しが必要となって来ます。
ボーカルやギター録音を考えている方や、本格的にDAWソフトをキーボード本体で操作したい方にはオススメしません。
ただし、詳しくは「YAMAHA MX61 / MX49 - 初心者にオススメの軽量シンセサイザー」で書いていますが、シンセサイザーのエントリーモデルとして『MX シリーズ』は人気があるスタンダードシンセです。
2016年09月にカラーを一新してリニューアルして、今までは別売だった専用のソフトケースも付属するようになりました。
LINE6『POD STUDIO KB37』
LINE6『POD Studio KB37』はオーディオインターフェイスとベロシティ対応のフルサイズ37鍵盤のMIDIキーボードを一体化にした製品です。
このキーボードのポイントは定番アンプシミュレーターをプラグイン化した「POD Farm 2」がバンドルするので、使用しているDAWソフトに「PODサウンド」を簡単に取り込むことができるところです。
しかし、最近は他にも良いアンプシミュレーター・プラグインが、多数ありますので、購入の決め手には弱いかもしれません。
ただ、オーディオインターフェイス部分は、マイク・プリアンプ搭載の2つのXLRバランス入力端子、S/PDIF デジタル出力、ファントム電源、44.1/48kHz、24-bit/96kHz処理など、オーディオインターフェイスを搭載しているMIDIキーボードのなかでは、かなり充実しています。
アンプシミュレーター「POD Farm 2」の他に、「Ableton Live Lite Line 6 Studio Edition」「Reason Limited」「RiffWorks T4」も『POD Studio KB37』にはバンドルしています。
JUNO-DS61
質量5.3kgのコンパクト・ボディーの軽量 61鍵盤のシンセサイザーのROLAND『JUNO-DS61』はMIDIコントロール機能とUSBオーディオ・インターフェイス機能を搭載しています。
オーディオ・インターフェース機能を搭載していますので、『JUNO-DS61』で設定した出力音をパソコン上のDAWソフトなどに録音することができるのはもちろんのこと、パソコンの音を、『JUNO-DS61』のオーディオ・アウトプット端子に接続したモニタースピーカーなどで鳴らすことができます。
リアパネルにMICインプット端子が搭載されていますので、ボーカルなどのマイク入力からの信号をDAWソフトに録音することも可能です。
生産完了したオーディオI/F搭載MIDIキーボード
すでに生産完了したオーディオインターフェイス搭載MIDIキーボードのなかには、M-AUDIOの『KeyStudio 49i』や『ProKeys Sono シリーズ』などがあります。「MIDIキーボード」「音源」「DAWソフト」「オーディオ・インターフェイス」「MIDIインターフェイス」を1パッケージに統合していたキーボードなので、宅録スタジオでDAWベースの音楽制作が1台で可能でしたが、モデルチェンジを…