待っていた方も多いと思いますが、Cakewalk(ケークウォーク)のDTM・DAWソフト『SONAR X3』の日本語版が2014年01月に登場しました。
英語版の『SONAR X3』はすでに、2013年09月にリリースされていましたが、代理店がローランドからティアック「TASCAMブランド」になったことも影響して、少し遅めの日本語対応となりました。
ラインナップは『SONAR X3』も「PRODUCER」「STUDIO」「ESSENTIAL」の3つのグレードで、ユーザーインターフェイスなど、基本的なソフトの操作は前バージョンの『SONAR X2』と、ほとんど変わりません。
にも関わらず、かなりのインパクトを『SONAR X3』に感じたのは、バンドルするソフトシンセやプラグイン・エフェクトの豪華さだと思います。
ただし、今までのSONARの売りでもあったローランドが開発した「V-VOCAL」と「R-MIX SONAR」は『SONAR X3』に搭載されません。
<追記>
2015年に『新SONARシリーズ』が登場したので、このページで紹介している『SONAR X3』は旧バージョンになります。
SONAR X3の主な新機能
基本的な部分は大きなアップグレードではない
TASCAMブランドとなった注目のCakewalk『SONAR X3 シリーズ』の新機能は「ユーザーインターフェースの強化」「コンピング機能の強化」「VST3のサポート」「Windows 8のマルチタッチ操作に対応(正確にはX2aで対応)」「QuadCurve EQ Zoom」などです。
最近はイコライジング時に視覚的にも確認することのできる「アナライザー付きのEQ」が少しブームですが、「QuadCurve EQ Zoom」にもアナライザー機能が内蔵されているので、耳と目でイコライジングをすることができます。
大体こんな感じなので、ワークフローが大幅に改善され、トータルで100種類以上の機能が追加された、前バージョンの『SONAR X2 シリーズ』に比べると、DAWソフトの基本的な部分などは、それほど大きなアップグレードではないです。
SONAR X3で追加されたソフトシンセ&エフェクター
冒頭にインパクトを『SONAR X3』に感じたと書いた通り、最上位の『SONAR X3 Producer』には、サードパーティー製のソフトシンセやプラグイン・エフェクターが豪華に搭載されています。
まず、ソフトシンセはXLN AUDIOのドラム音源「ADDICTIVE DRUMS」、バーチャル・エレクトリック・ピアノ「Lounge Lizard Session」、バーチャル・アコースティック・ギター「Strum Acoustic SONAR」が『SONAR X3』でバンドルされています。
やはり、目玉は3大ドラム音源のひとつである「ADDICTIVE DRUMS」のダウンロード版と同じものが標準で搭載されていることです。
次に、エフェクター関連は「Roland V-VOCAL」の変わりとなるCelemonyのボーカル編集ツール「Melodyne Essential」をはじめ、Nomad Factoryのエフェクトを19種類収録したプラグイン・バンドル「Studio Mixing Bundle」、Tone2のフィルター・プラグイン『BiFilter2』などが搭載されました。
また、温かみのあるサウンドを得られるProChannel用モジュール「Tape Emulator」も『SONAR X3』で搭載されました。
尚、『SONAR X3 STUDIO』にも「Melodyne Essential」と「Studio Mixing Bundle」はバンドルします。
SONAR X3のポイントと詳細スペック
SONAR X3 セレクトポイント
新規に『SONAR X3 PRODUCER』を購入しようとしている方には、ドラム音源「ADDICTIVE DRUMS」やボーカル編集ツール「Melodyne Essential」も装備しているので申し分ないとDAWだと思います。
ソフトシンセやプラグイン・エフェクターに関しては『CUBASE』に搭載されているものと比較すると、クオリティー的に『SONAR X3 PRODUCER』は数段上のものが搭載されています。
ただし、バーチャル・エレクトリック・ピアノ「Lounge Lizard Session」とバーチャル・アコースティック・ギター「Strum Acoustic SONAR」に関しては、かわいくない書き方をしてしまうと、KORGのUSB-MIDIキーボード「nanoKey 2」(実売価格3,000円くらい)にも、「Lounge Lizard Session」と「Strum Acoustic Session」がバンドルされていますので、あまり売りにはなりません。
後、『SONAR X2』で搭載され、今バージョンから搭載されなくなった「R-MIX SONAR」を使ってみたかったという方がいるかもしれませんが、「R-MIX SONAR」は言われているような夢のツールではありません。リマスター版ではない80年代のCDで数時間試しましたが「R-MIX SONAR」で市販されているCDからボーカルやギターのトラックだけをキレイに抜き出すことは無理です。(正確には楽曲によっては可能かもしれない。)
SONAR X3の詳細スペック&最安値情報
搭載するソフトシンセやプラグイン・エフェクトの豪華なTASCAMブランドになったCakewalk(ケークウォーク)のDTM・DAWソフト『SONAR X3 シリーズ』は、現在販売されていません。