Universal Audio(ユニバーサル・オーディオ)のオーディオインターフェイス『VOLT シリーズ』は、同社のDSP搭載オーディオインターフェイスでお馴染みの『Apollo シリーズ』を作ったチームが開発しています。
DSPを『VOLT シリーズ』は搭載していませんが、ビンテージ・マイクプリアンプ・モードで、クラシックなサウンドを得ることができ、販売価格も『Apollo シリーズ』と比較すると導入しやすい金額です。
VOLT シリーズの特徴
VOLT シリーズに共通する特徴
Universal Audio『VOLT シリーズ』は、Mac、PC、iPad、iPhoneに対応する 24ビット/192 kHzのオーディオコンバーターを搭載したデスクトップ型 USB 2.0 オーディオインターフェイスです。
スタジオクオリティーのヘッドフォンアンプ、コンデンサーマイク用の48Vファンタム電源、1系統の MIDI 入出力端子なども『VOLT シリーズ』には装備されています。
独自のチューブエミュレーション回路によるビンテージ・マイクプリアンプ・モードを装備しているのが大きな特徴で、『VOLT シリーズ』を使用すれば、クリーンサウンドでも、ウォームサウンドでも、好きなサウンドを得ることのできる Universal Audio の チューブプリアンプ 610に匹敵するクラシックなサウンドを再現することができます。
VOLTにバンドルするソフト
Ableton、Melodyne、UJAM、Marshall、Ampeg など音楽制作ソフトウェアを『VOLT シリーズ』はバンドルします。
DAWソフトは「Ableton Live Lite」、ソフトシンセはUJAM「Virtual Drummer DEEP」「Virtual Bassist DANDY」、Spitfire Audio「LABS」が付属します。
エフェクターは、Softube「Marshall Plexi Classic Amp Bundle」、Plugin Alliance「Ampeg SVT-VR Classic Bass Bundle」、Relab Development「LX480 Essentials」、Brainworx「bx_tuner」「bx_masterdesk Classic」などが付属します。
また、Celemonyの定番ピッチ補正ソフト『Melodyne シリーズ』のエントリーバージョン「Melodyne Essential」もバンドルしています。
VOLT シリーズのラインナップ
76 シリーズを除く『VOLT シリーズ』のラインナップは、1イン/2アウト仕様の「VOLT 1」、2イン/2アウト仕様の「VOLT 2」、4イン/4アウト仕様の「VOLT 4」となります。
クラシックなスタジオ・サウンドで手軽にオーディオを録音したいシンガー、ソングライター、ギタリストなどには、価格も手頃な 1イン/2アウトの「VOLT 1」がオススメです。
VOLT 76 シリーズの特徴
76 Compressor が装備
Universal Audio『VOLT 76 シリーズ』は、バンドルするソフトや、その他の仕様に上記した『VOLT シリーズ』との大きな違いはありませんが、Vintage Preamp(ビンテージ・プリアンプ)だけでなく、ボーカルをはじめとする コンプ / リミッターの超定番である 1176 をベースにして開発された 76 Compressor が装備されています。
VOLT 76 シリーズのラインナップ
76 シリーズのラインナップは、1イン/2アウト仕様の「VOLT 176」、2イン/2アウト仕様の「VOLT 276」、4イン/4アウト仕様の「VOLT 476」で、2022年09月に発売された上位モデルとなる4イン/4アウト仕様の「VOLT 476Pが新たにラインナップに加わっています。
Universal Audio「Volt 276」は「Sound On Sound Awards 2023」のベスト・オーディオインターフェイス(Best Audio Interface)に選ばれています。
VOLT 476PとVOLT 476の違い
上位モデルとなる「VOLT 476P」は、同じ4イン/4アウトの「VOLT 476」との違いがわかりにくいと感じている人もいると思いますが、「VOLT 476P」は、入力端子にXLR/TRS フォーン・コンボ端子を採用し、ヘッドフォンアンプが2基装備されています。
自宅である程度しっかりとしたDAWベースの制作環境を構築したい人には、個人的には76 コンプレッサーを搭載する「VOLT 176」と「Volt 276」がオススメですが、他社製も含めると76コンプはプラグインでも多数あります。
Universal Audioのオーディオインターフェイスが手軽に手に入れることができるのが大きな魅力の製品ですので、ビンテージ・プリアンプのみの「VOLT 1」や「VOLT 2」でもよいかなと思います。