バージョン2よりも、かなり表現力が高まり、本格的に「使える音」という感じがしたのが「VOCALOID 3」ではないでしょうか。
ボーカロイドブームの火付け役である「初音ミク」のVOCALOID 3用の歌声ライブラリ「初音ミク V3」が2013年09月が販売されましたので「VOCALOID2 初音ミク」を「VOCALOID 3 エディター」で使っていた多くの人が乗り換えたと思います。
2014年登場のVOCALOID 3 歌声ライブラリ
ギャラ子 NEO(2014年08月)
人気女優の柴咲コウ さんの声を元に制作されたギャラ子 NEOは「ギャラ子RED」「ギャラ子BLUE」の2つの歌声ライブラリと「ギャラ子Talk」がパッケージされている2014年08月にリリースされたVOCALOID 3 歌声ライブラリです。
「ギャラ子RED」は、はっきりとした芯のある歌声で、「ギャラ子BLUE」はしっとりとした、ムーディな歌声です。ナレーションなどにも使うことができる「ギャラ子Talk」は入力した文章をギャラ子に読み上げさせることができますがWindows版のみです。
東北ずん子(2014年06月)
2014年06月にリリースされた東北ずん子は、声優の佐藤聡美 さんの声を元に製作されたVOCALOID 3 歌声ライブラリです。
垢抜けない名前ですが、柔らかい可愛らしい声が特徴の東北ずん子は、非常に使いやすいボーカロイド音源だと思います。
IA ROCKS(2014年06月)
ユーザーから非常に高い評価を得たIA -ARIA ON THE PLANETES-の登場から約2年半となる2014年06月に透明感と力強さを兼ね備えたVOCALOID 3 歌声ライブラリIA ROCKSがリリースされました。
ユーザーの声に応えた、最新のIA ROCKSは、前作の透明感あるクリスタルボイスはそのままに、存在感と声のツヤハリにこだわっているのでパワフルな歌唱表現が可能です。
v flower(2014年05月)
ダウンロード版が先行して05月に販売開始していたv flowerはロックに特化したキレのあるパワフルボイスが魅力のVOCALOID 3 女性歌声ライブラリです。パッケージ版は2014年07月にリリースされています。
ロック専門に位置づけられているv flowerですが、存在感のある歌声なのでロックだけではなく派手なバックトラックのオケの音楽ジャンルにも歌声が埋もれることのないボーカロイドです。
杏音鳥音(2014年03月)- ピックアップ V3 ライブラリ
杏音鳥音(アノンカノン)の特徴
YAMAHA(ヤマハ)から、2013年03月に販売が開始されたVOCALOID3 「杏音鳥音(アノンカノン)」はボーカロイド初の双子の女子高生の歌声ライブラリです。
個性的な2つのライブラリを搭載する 「杏音鳥音」は新たなエンターテインメントを提案することを目的として設立された「AnoKano Project」の企画より誕生しています。
キャラクターの設定は、杏音(アノン)は天然ドジっ子の妹、鳥音(カノン)はしっかり者の姉で、誕生日はダウンロード版の販売が開始された03月03日生まれということです。
双子の女子高生の杏音&鳥音のキャラクターデザインは人気急上昇中のイラストレーターの はくり さんが手掛けています。
杏音鳥音の「声質」「推奨音域」「推奨テンポ」
妹の杏音(アノン)の声質は、じっくりと気持を届けるやさしい歌声。推奨音域はG2からE4、推奨テンポはBPM60~160で、姉の鳥音(カノン)の声質は、まっすぐな感情を伝える力強い歌声。推奨音域はA2からE4、推奨テンポはBPM80~180です。
ダンスミュージックシーンへの提案がコンセプトのVOCALOID3 ライブラリですが、存在感のある個性の違う2種類の歌声ライブラリは派手なオケに負けません。
その特長を生かして、ロック系やダンス系はもちろんのこと、さまざま音楽ジャンルに対応することができます。
パッケージ版の音声ファイル特典
パッケージ版「杏音鳥音」には、歌声ライブラリの他に、「VOCALOID3 Editor」用のWAVトラックや、200種類以上の双子女子高生ボーカロイド 杏音&鳥音による「セリフ」や「しゃべり声」などのWave形式の音声ファイルが特典として収録されています。
ダウンロード版には、上記した特典が含まれないので、ダンスミュージックに特化したボイスマテリアルも特典として収録しているパッケージ版「VOCALOID3 Library 杏音鳥音」がお得です。
kokone(2014年02月)
インターネット社は、VOCALOID 3 専用ライブラリkokone(心響)の発売を2014年02月14日より開始しました。
「心響」というキャラクターネームからも分かるとおり「心に響きわたる表現力」がコンセプトのバーチャルボーカリストkokone(心響)は、正統派女性ボーカリストで、インターネット社のなかで最も広い音域を持つのが特徴です。推奨音域はD2~D5、推奨テンポは60~175BPMです。
MEIKO V3(2014年02月)
拝郷メイコ(はいごう めいこ)さんがキャラクターボイスを担当した初代日本語VOCALOIDMEIKOは2004年11月にクリプトン・フューチャー・メディアからリリースされました。
それから約9年経った2014年02月04日にVOCALOID 3ライブラリとしてMEIKO V3がリリーズされました。
MEIKO V3のライブラリは「POWER」「STRAIGHT」「DARK」「WHISPER」「ENGLISH」の5つで、本格的な英語歌唱にも対応するボーカロイドとなりました。
2013年登場のVOCALOID 3 歌声ライブラリ
メルリ NEO(2013年12月)- ピックアップ V3 ライブラリ
メルリ(Merli)の特徴
2014年01月のパッケージ版に先行して、2013年12月24日よりダウンロード版の販売が開始された「メルリ(Merli)」はYAMAHA(ヤマハ)のVOCALOID3 女性歌声ライブラリです。
一般公募で200人のなかから選ばた鎌田 美沙紀(かまた みさき)さんの歌声をもとにして、ボーカロイド「メルリ」は制作されています。
キャラクターの設定は、2012年04月に登場したVOCALOID 3 ライブラリ「蒼姫ラピス(アオキラピス)」の姉にあたり、身長16cmの妖精ということらしいです。
キャラクターデザインは蒼姫ラピスと同様に、人気イラストレーターのCARNELIAN(カーネリアン)さんが手掛けています。
声質、推奨音域、推奨テンポ、得意ジャンル
メルリは力強い中低音域と艶やかな高音域が特徴の声質で、推奨音域はF2~F4、推奨テンポは BPM60~180となっています。
得意なジャンルはポップス、バラードとなっていますが、クセが少なく比較的扱いやすい声質なので、他のジャンルでも大丈夫だと思います。
楽曲制作に役立つ特典を多数収録
ダウンロード版「メルリ」には付属されていませんが、パッケージ版「メルリ NEO」には「人気ボカロPが制作したVSQXファイル、Cubaseプロジェクトファイル」「メルリを使った楽曲制作に使えるボイスマテリアル」「3Dデータを使った動画やイラストも作れる便利なソフト」。
「ぼかりすが体験できる歌唱データならびにボカリスプロジェクトファイル」「i-style Project特製ARカード」など制作に役立つ特典を中心に収録されています。
初音ミク V3(2013年09月)- ピックアップ V3 ライブラリ
初音ミク V3の特徴
最もメジャーなボーカロイドなので、待っていた方も非常に多いと思いますが、2013年09月にクリプトン・フューチャー・メディアからVOCALOID 3 女性歌声ライブラリ「初音ミク V3」がリリースされました。
前バージョン「VOCALOID2 初音ミク」と追加音声「MIKU APPEND」からセレクトした5つの歌声を磨き込んで今バージョンの初音ミクには収録されています。
初音ミクV3 収録データベース
DB 1:ORIGINAL(オリジナル) – ダンス系ポップス、アイドルポップスが得意ジャンルの清楚で可愛らしいオリジナル初音ミク/得意音域はA2~E4で得意テンポは70~150BPM。
DB 2:SWEET(スウィート) – フレンチポップ、バラード、エレクトロニカ等が得意ジャンルの吐息成分を多く含み、甘くささやくような声/得意音域はF2~D4で得意テンポは55~155BPM。
DB 3:DARK(ダーク) – バラード、ジャズ、フォーク、アンビエント等が得意ジャンルの落ち着きがあり少し憂鬱な表情の声。得意音域はD2~B3で得意テンポは60~145BPM。
DB 4:SOFT(ソフト) – ソフトロック、バラード、フォーク、アンビエント等が得意ジャンルの全体的に物腰やわらかく、おしとやかな声/得意音域はA2~E4で得意テンポは70~150BPM
DB 5:SOLID(ソリッド) – ポップス、ロック、ダンス、エレクトロ等が得意ジャンルの硬く張り詰めた声質、緊張感のある声/得意音域はD2~C4で得意テンポは65~160BPM。
ボーカルエディタ&DAWソフトをバンドル
使いやすいと評判の次世代型ボーカルエディタ「Piapro Studio」も「初音ミク V3」には標準で装備しているので、YAMAHAの「VOCALOID3 Editor」がなくても効率的に作業することができます。
また200種類以上の楽器を収録したPreSonusの「MIPA Award 2013」の「Recording Software 部門」の最優秀賞を受賞したDAWソフト「Studio One シリーズ」のエントリー版にあたる「Studio One Artist Piapro Edition」も付属するので、「初音ミク V3」を導入すれば、他の音楽制作ソフト不要でボーカル・トラックだけでなく、バックトラックの作成も可能です。
そのため、はじめてのボーカロイドとしてもオススメですが、さらにオススメなのは「初音ミク V3」に英語音声ライブラリ「初音ミク V3 ENGLISH」を同梱したバンドル製品「初音ミク V3 バンドル」です。
ZOLA PROJECT(2013年04月)
とにかく豪華という表現がピッタリのヤマハのZOLA PROJECTは2013年04月に登場した若い男性3人の歌声を1本に収録したヤマハのVOCALOID 3 ライブラリです。
1本で3人の歌声が使えるというのも、そうなのですが、何が豪華かと言うと、イメージイラストがゲームソフトファイナルファンタジーでもお馴染みの天野喜孝 さん、ZOLA PROJECT公式デモ曲の作編曲が浅倉大介 さん、作詞が森雪之丞さんと、かつてないほどの一流揃いだからです。
ヤマハの気合にオマケみたいな紹介になってしまいますが、肝心の3人の男性ボーカロイドには「YUU」「KYO」「WIL」のキャラクター設定がされています。「YUU」はスウィートボイス、「KYO」は正統派ボイス、「WIL」はハスキーボイスです。
KAITO V3(2013年02月)
クリプトン・フューチャー・メディアから2013年02月に登場したKAITO V3は、2006年に開発された初代VocaloidKAITOをベースに最新のボイスを加えて再開発されたVOCALOID 3 歌声ライブラリです。
初代KAITOとは比べ物にならないくらいにクリアでスムーズな発声するKAITO V3は日本語データベース3種類搭載に加えて、英語の歌唱にも対応しています。
日本語データベースは「スタンダードで張りのある歌声」「柔らかな歌声」「囁く様な歌声」の3種類です。
また初音ミク V3同様にボーカルエディタPiapro StudioとStudio One Artist Piapro Editionも収録しています。
2012年以前に登場したVOCALOID 3 歌声ライブラリ
2012年以前に登場したLily、CUL、Chika、蒼姫ラピス、兎眠りおん、SeeU、MewなどのVOCALOID 3 歌声ライブラリは「VOCALOID 3 歌声ライブラリ一覧」でメーカー別に紹介していますので、そちらを参照して下さい。
インターネット社の「がくっぽいど」と「Megpoid」はスターターパックも含めると、本当にパッケージが多いので紹介するのも一苦労です。