バージョン 5を最後に2008年に新たに『Auto-Tune Evo』として生まれ変わったピッチ補正ソフト『Auto-Tune』ですが、2010年に登場したバージョン 7から、また名称が『Auto-Tune 7』に戻りました。
生まれ変わった『Auto-Tune Evo』でかなり多くの新機能が追加されましたが、Evo以降はバージョン 5以前との互換性がなくなっています。
Evo以降の「グラフィカルモード」の画面を見て、Celemonyのピッチ補正ソフトの定番『Melodyne』のようになったと感じた方も多いのではないでしょうか。
Auto-Tuneの新機能
Auto-Tune8の新機能
革新的な新技術であるリアルタイムピッチ補正テクノロジー「Flex-Tune」が導入された『Auto-Tune 8』ではクリエイティビティを失わずにボーカルトラックの補正ができるようになりました。
ワークフローも強化された『Auto-Tune 8』は、超低レイテンシー・モードを備えていますので、トラッキングやライブパフォーマンス時にも威力を発揮します。
Auto-Tune7の新機能
バージョン 7の主な特徴は「タイミング補正機能」の追加と「使いやすくなったグラフィックモード」「画面内のみでボーカル編集可能」などです。
このバージョンの目玉である「タイミング補正機能」の搭載により、ボーカルトラックのタイミングのズレを音のつながりを保ったままナチュラルに修正することが可能です。
また、前バージョンよりも『Auto-Tune 7』は「Evo ボイスプロセッシングテクノロジー」のクオリティが向上していて、より自然なボーカルトラックの補正をすることができるようになっています。
Auto-Tune Evoの新機能
ユーザーインターフェイスが新しくなった『Auto-Tune Evo』は「オートマティックモード」「グラフィカルモード」も大幅なアップグレードが行われパワーアップしています。
まず、「オートマティックモード」のトランスポーズコントロールは、2オクターブの範囲でクオリティーの高いリアルタイムピッチシフトを実現することができるようになりました。
ネイティブバージョンのみ「フォルマント修正」と「スロートモデリング」が新たに加わっています。「フォルマント修正」ではより広いピッチシフト範囲でボーカルの性質を維持することができます。「スロートモデリング」では、様々な長さの人間の声道のフィジカルモデルを通過させることによって、ボーカルの性質を修正することができます。
次に「グラフィカルモード」にも新たに「サイズ変更可能なグラフィカルモードウィンドウ」、新しいノートベースのピッチ修正、ピッチシフト「ノートオブジェクト」、4オクターブの範囲でクオリティーの高いピッチシフトを実現「グローバルトランスポーズ」などをはじめ、様々な新機能が加わっています。
オーディオを分析して、ターゲットのノートをグラフィカル表示してくれる「ノートオブジェクト」は以前に増して、ボーカルのピッチ補正を効率よくできると思います。