前バージョン 8から大きく進化した「Ableton Live 9」が 2013年03月に登場しました。パッケージは最上位グレード「Suite」、ミッドレンジグレード「Standard」、エントエリーグレード「Intro」の3種類のラインナップです。
3つの「Live 9」のグレードはDAWソフトの主要な機能は共通していますが、収録されるプラグインやサウンドライブラリの数が違います。
また、「Live 9 Intro」は今回のバージョンアップの目玉である「Audio to MIDI 機能」を使うことができませんので注意が必要です。
Ableton Live 9の主な新機能
2009年以来のメジャーアップグレード
直感的で軽快に音楽制作をすることができるのが魅力の『Live シリーズ』ですが、2009年以来のメジャーアップグレードとなる今バージョンの「Ableton Live 9」ではさまざまな強化がされています。
主な新機能は「改善されたワークフロー」「セッションビューでのオートメーションエディット」「MIDIノート編集ツール」「Audio to MIDI 機能」「プラグインの追加&強化」「Max for LiveがSuiteに付属」などです。
Audio to MIDI 機能
最も注目で特筆すべき「Audio to MIDI 機能」はその名の通りオーディオデータを解析してMIDIデータへ変換する機能です。この機能のすごいところはモノフォニックのメロディーだけでなく、コードやドラムループまで解析することができるところです。
他の主要DAWソフトを使用していて、『Live シリーズ』にあまり興味を持っていないユーザーも、押入れの奥にしまった、ほとんど使わなくなったサンプリングCDの再利用も可能ということもあり、この「Audio to MIDI 機能」には注目した方も多いと思います。
用意されているのはコードを解析する「Harmony to MIDI」、メロディを解析する「Melody to MIDI」
ドラムループを解析する「Drum to MIDI」でオーディオデータをMIDIデータに変換してくれます。
ピッチ補正ソフト「MELODYNE(メロダイン)」にDNA(Direct Note Access)テクノロジーが搭載されて和音を解析することができるようになってから、そのうちオーディオデータを解析してMIDIデータへ変換することができるようになるのではないかとは思っていましたが、実際に搭載されると「すごーい」の言葉しかありません。
尚、「Audio to MIDI 機能」は最上位モデル「Suite」とミッドレンジモデル「Standard」に搭載されています。
オススメLive 9パッケージ
進化した「Ableton Live 9」には3つのグレードがありますが、バンドル付属のLiveが気に入り、このDAWソフトをメインに使用してゆく予定のある方は、「Max for Live」を付属している最上位グレード「Suite」をセレクトすると良いと思います。
すでに他のDAWソフトを使用して新機能「Audio to MIDI 機能」のみを使いたいというような方は、このシリーズでセレクトするのなら「Standard」で良いと思います。
⇒ Ableton Live シリーズの詳細スペックと価格情報