一昔前は、各メーカーから発売されているMIDIキーボードに、それほどの大きな差というのは感じませんでしたが、最近は各メーカーの個性も出てきて、魅力的な製品が増えています。
このページでは、メーカ別にオススメすることのできるMIDIキーボード& DAWコントローラを紹介しますが、一部製品を除いて、どのキーボードを購入しても、DAWソフトをはじめ、ソフトシンセや、プラグイン・エフェクトなどが標準で付属します。
最近のMIDIキーボードのガイド
コントロール・サーフェスを装備したキーボード
昔は音源を搭載しないDTM用の鍵盤キーボードというのは、MIDIデータの入力をメインとするものが中心でしたが、最近はMIDIデータの入力だけでなく、本格的にDAWを操作することのできるコントロール・サーフェス(フィジカル・コントローラ)を装備したキーボードも主流になっています。
スリムタイプのMIDIキーボード
省スペースにこだわっているMIDIキーボードも各メーカーから販売されていて、なかには多機能な製品もあり注目を集めています。
場所を取らずに手軽に音楽制作を始めることができるのが、スリムタイプ・キーボードの大きな魅力です。
オーディオインターフェース搭載MIDIキーボード
MIDIキーボードや、シンセサイザーのなかには、オーディオインターフェイスを搭載している製品もあります。
別途、オーディオインターフェイスを用意しなくてもよいのが魅力の製品ですが、MIDIキーボードとオーディオインターフェイスを別々に購入したほうが、トータルコストが安く済む場合が多いです。
また、3大シンセメーカーのYAMAHA、Roland、KORGが、この分野に参入してきたこともあり、生産完了品になる製品も少なくありません。
⇒ オーディオインターフェイスを搭載するMIDIキーボードの比較
人気定番 & オススメのDTM用MIDIキーボード
M-AudioのMIDIキーボード
優れたコストパフォーマンスから、MIDIキーボードの世界で長きに渡り定番&人気なのがM-AudioのMIDIキーボードです。
コストパフォーマンスの高いシンプルな「Keystation」や、DAWソフトとの統合的なコントロール性が提供される多機能な「Oxygen」など、さまざまな製品がありますが、USBケーブル一本で、簡単にPCベースの音楽制作環境の統合を図ることが可能です。
KORGのMIDIキーボード
基本的なMIDIキーボード『microKEY シリーズ』、モバイル環境に最適な、高評価を得ているユニークな25キーのUSB – MIDIキーボード『nanoKEY シリーズ』など、KORGは賞を受賞したベストセラーの定番製品を発売しています。
Bluetooth MIDIによるPCとiPad / iPhoneとのワイヤレス接続を実現した「microKEY Air」も2016年に登場し、2023年12月には、世界初となるMIDI2.0に対応したオーディオインターフェイス内蔵のMIDIキーボード『Keystage シリーズ』もリリースされました。
AlesisのMIDIキーボード
派手さはありませんが、AlesisのMIDIキーボードは価格が安いので、シンプルな49鍵盤MIDIキーボード「Q49 MKII」が、地味に売れ続けてロングセラーのキーボードとなっています。
8つのドラムパッドやアルペジエーターを搭載するベロシティ対応の多機能MIDIキーボード「V49 MKII」「V61 MKII」も、他社の製品の同機能を搭載する製品と比較すると価格が抑えられています。
NovationのMIDIキーボード
NovationのMIDIキーボードは、MIPA Awardの「コントローラ・キーボード部門」で、2010年に「ReMote SL Mk II」が最優秀賞、2012年に「Impulse」、2013年に「Launchkey」がノミネートされるなど、世界的に高い評価を受けているコントローラーMIDIキーボードです。
点灯する「Launchpad」が目を引く「Ableton Live」との連携が抜群な『Launchkey シリーズ』や、Image-Lineの「FL Studio」とシームレスな連携をすることができる2022年に発売された『FLkey シリーズ』など、DAWソフトとの連携を求める人に最適です。
その他のDTM用MIDIキーボード
IK MultimediaのMIDIキーボード
DAWソフト「Ableton Live Lite」だけでなく、付属するソフトシンセがかなり豪華な IK MultimediaのMIDIキーボードのラインナップは、オーディオインターフェイス搭載の『iRig Keys I/O シリーズ』」と、モデルチェンジでオーディオ出力端子を搭載した『iRig Keys 2 シリーズ」です。
iRig Keys I/O は、現在の音楽制作に完全に対応することのできる次世代のオーディオインターフェイス内蔵しています。
初代「iRig Keys」の後継モデル「iRig Keys 2」の大きな進化ポイントは、出力音声をモニタリングすることができるオーディオ出力端子を搭載したことです。
ARTURIAのMIDIキーボード
アナログシンセをモデリングした優れたソフトシンセを多数発売しているARTURIA(アートリア)のMIDIキーボードには『KeyStep シリーズ』『KeyLab Essential シリーズ』『KeyLab シリーズ』があります。
持ち運びに便利なベロシティ対応の25鍵盤スリム・キーボード「MicroLab」や、価格を抑えた25鍵盤「MiniLab」も発売されています。
個人的にオススメなのは2013年に登場したデザインの良さだけでなく多数のフェーダー、ボタン、ロータリーノブなどを搭載している『KeyLab シリーズ』で、現行モデルは「KeyLab MK2 49」「KeyLab MK2 61」「KeyLab MK2 88」となります。
RolandのMIDIキーボード
ブランド名が Rolandブランドになる前も、EDIROLから Cakewalkへ変更したりで統一されないせいか、モデルチェンジが比較的短いスパンで行われているイメージが強いのがRolandのMIDIキーボードです。
Roland MIDIキーボード/DAWコントローラーの現行ラインナップは、「Ableton Live Lite」をバンドルする『A シリーズ』です。
DAWソフトのバンドルはなく、シンセサイザーですが「JUNO-DS61」はMIDIコントロール機能とUSBオーディオ・インターフェイス機能を搭載しています。
SAMSONのMIDIキーボード
SAMSONのMIDIキーボードには音楽制作やパフォーマンスに必要な機能が搭載されたセミウェイテッドMIDIキーボード『Graphite シリーズ』と、ライブ・パフォーマンスやスタジオ用途に最適なiPad用のスロットもあるセミウェイテッドMIDIキーボード『Carbon シリーズ』があります。
国内で現在でも販売が確認できる『Graphite シリーズ』のラインナップは「Graphite 49」と「Graphite M25」で、『Carbon シリーズ』のラインナップは「Carbon 49」と「Carbon 61」です。
AKAIのMIDIキーボード
AKAIのMIDIキーボードには『MPK mini シリーズ』や「APC Key 25 」などがあります。まだ販売されているショップも見掛けますが、ラップトップ・パフォーマンス・キーボード「LPK25」は生産完了となりました。
「MPK mini」は、25鍵盤のUSB-MIDI キーボードコントローラー。「MPK mini Play」はスピーカー内蔵ミニキーボードコントローラー。「MPK mini Plus」は豊富な接続端子を備えた37鍵盤USB-MIDI キーボード・コントローラーです。