スピーカーブランドとしては有名なJBLは、モニタースピーカーのイメージがなったのですが、JBLの「LSR305」は5インチで久々に紹介しようと思ったスタジオモニター・スピーカーです。
Electronic Musician「The 2016 Editors’ Choice Awards」にも「LSR305」は選出されましたが、定位感も良くペアで3万5千円くらいの価格からは考えられない品質のサウンドです。
昔、低価格の「NS-10M Stusio(テンモニ)」の類似品が酷評されたことがありましたが、はじめに書きておきますが「LSR305」はモニター・スピーカーとして安心の音質です。
はじめてモニタースピーカーを導入しようとしている人にオススメのスタジオモニター・スピーカーを紹介している「はじめてのDTM用モニタースピーカー | DAWスタイル・セレクト」のなかで、新たにここで紹介している「JBL LSR305」を3つ目のスピーカーとしてセレクトしています。
JBL スタジオモニター・スピーカー LSR305の特徴
原音に忠実なだけでなく心地よいサウンド
JBLのスタジオモニター・スピーカー「LSR305」はコストパフォーマンスが優れているとかそういう次元を遥かに越えた初心者にもオススメの製品です。
新開発の「イメージコントロール・ウェーブガイド」による、フラットな音質で定位感や音の正確さだけでなく、中域に柔らかさやウォーム感があり、低域も豊かで、聴いていて心地よいサウンドです。
このあたりが「LSR305」は原音に忠実なリファレンス・モニターなのですが、音楽制作用途のユーザーだけでなく、幅広いユーザーの獲得を目指しているのかな?と感じさせられます。
同時に聴いていて心地よいサウンドは「これがリスニングスピーカーとしての一流ブランドのJBLなのかな?」と感心させられてしまいます。
リバーブの奥行き感であったり距離感も「LSR305」はしっかりと聴こえ、リファレンス・モニターとしての役割を果たしてくれる非常に良い感じのスタジオモニター・スピーカーです。
また最近のニアフィールド・モニタースピーカーだと、それほど驚くことでもありませんが、小音量でも「LSR305」は正確に鳴ってくれます。
セッティングも難しくない
モニタースピーカーは設置する部屋の大きさなどによってもかなり音が変わってきますが、正確なモニター性能を発揮するためのJBL独自のLSR(Linear Spatial Reference)設計によりリファレンス環境を作りやすいです。
インシュレーターは必要だと思いますが、リスニングポイントが広く、音質やバランスを正確に決定することができますので、初心者の方でもセッティングも難しくありません。
また背面パネルには高域と低域に±2dBを変更することのできる「TRIM スイッチ」を搭載していますので、設置環境や好みなどに応じてサウンドを調整することができます。
他のモニタースピーカーとの比較
YAMAHA「MSP5」「HS5」との比較
はじめて本格的なスタジオモニターを選ぶときにヤマハの「MSP5」「HS5」あたりが候補に上がると思います。
多分、それほど閲覧する人も多くないと思いますので、こっそり書いておきますが、間違いなく「LSR305」のほうがミックスダウン作業がやりやすいです。
リリース当時のYAMAHA HS5を紹介したページで「完パケレベルまでを視野に入れたミックスダウンなど作業に〜やはり作業時に疑問が出てくる」と書いていますが、「MSP5」のようにローに不安がなく、「HS5」のような中域に気になるピークもない「LSR305」は安定したモニター環境を構築することができます。
LSR305は全体のバランスが良く見える
ミックスとマスタリング作業でもっとも難しいのは低域処理ですが「LSR305」は低域から高域までの全体のバランスが良く見えるモニターです。
そのため、初心者の人でも、昔「ミックスダウンの落とし穴」で書いた状況になる人は少ないのではないかと思います。
人気定番モニターを選ぶのも間違いな選択ではありませんが「LSR305」がワンランク上の次元です。
モニタースピーカーの世界でも本格的な低価格化が来た
ソフト関連は低価格化が進みましたが、「とうとうモニタースピーカーの世界でも本格的な低価格化が来たか」と感じさせてくれるのがJBLの「LSR305」です。
認知度が上がると「LSR305」が5インチのモニタースピーカーでは「最強モニター」になる可能性があるのではないかと思います。
このサイトのテーマは自宅スタジオですので紹介はしませんが、同じ方向性で作られている8インチの「LSR308」もあります。
305P MKIIの情報に更新しています。