Cubase 7.5主な新機能
DAWの機能性が向上
バージョン 7.5では「トラックバージョン」「トラック表示/非表示の管理」「再録音モード」「ヒットポイントナビゲーション」などDAWとしての機能性が向上しています。
特にひとつのトラックで設定を維持して、同じトラックの別バージョンを簡単に作ることができる「トラックバージョン」と、表示したいトラックだけを絞り込むことができるプロジェクトウィンドウに装備された「トラック表示/非表示の管理」は、作業効率が今まで良くなります。
DAWでの音楽制作は作り込んでゆくと、知らないうちにトラック数が増えてゴチャゴチャになってきますので、新搭載されたこの2つは、かなり嬉しい機能です。
Cubase 7.5 バージョンアップしたソフトシンセ
目玉としてドラム音源「Groove Agent SE 4」と、マルチ音源「HALion Sonic SE 2」が『Cubase 7.5』と『Cubase Artist 7.5』に搭載されています。
まず、ドラム音源「Groove Agent SE 4」は「Groove Agent ONE」の後継にあたるモデルです。新しいドラムキット 30種類とグルーブを200種類を収録しているので即戦力になります。
次にサードパーティー製の音源を使用しない人にとってはCubaseでの音楽制作のメイン音源となるバージョンアップした「HALion Sonic SE」がバージョン 2になりました。
アルペジエーター/ステップシーケンサーの統合した新しいバーチャル・アナログシンセサイザー「Trip」が搭載されました。また、多彩なサウンドメイクを可能にする8つの新しいエフェクトも搭載されています。
Cubase 7.5 新搭載のエフェクター
新たに3つのエフェクター「REVelation」「Magneto II」「LoopMash FX 」が『Cubase 7.5』で新搭載されています。
まず、ハードウェアのリバーブを再現したプリセットも豊富に付属している「REVelation」はボーカルトラックや、ストリングストラックだけでなく、ミックス時にあらゆるトラックに使うことができます。
次に機能が強化されて搭載されたテープサチュレーター・プラグイン「Magneto II」は、魅力的な温かみのあるアナログサウンドだけではなく、テープマシン2台の使用したときのサウンド・シミュレートができたり、適用する周波数範囲の設定などもできます。
3つ目のライブでの使用を念頭に作られただけあり、MIDIコントローラーでの操作性も良い「LoopMash FX 」はオーディオトラックをリアルタイムに操作することができるDJ エフェクトです。
Cubase 7.5のポイントと詳細スペック
Cubase 7.5 セレクトポイント
新規導入組や、バージョン 6以前のユーザーは、『Cubase 7.5』を導入してもまったく問題ありませんが、Cubase 7からの有償アップデートを考えている方はアップデート価格に見合うかどうかです。
ソフトシンセの強化やエフェクターの新搭載に、どうしても目が行ってしまう方が多いと思いますが、あくまでも『Cubase シリーズ』の最上位グレードは、確かに音質面などには賛否両論ありますが、音楽のネット配信時代でもあるので、現在ではプロユースDAWです。
そのため、すでに定番となっているサードパーティー製の音源やエフェクターを使用しているのを前提に考えると「トラックバージョン」と「トラック表示/非表示の管理」あたりに金額に見合った価値を見出すことができるかどうかがバージョンアップの際のポイントになります。
Cubase 7.5 アップグレード価格
2013年10月15日以降に『Cubase 7』をアクティベートした人は無償でアップデートすることができます。それ以前のアクティベートだとバージョンアップ価格は5,480円です。(2014年02月時点)
冒頭にも書きましたが、今回のバージョンアップの内容を見ると『Cubase 7.5』のアップデート価格は高額すぎます。