サウンドエンジニアの早乙女 正雄 さん著のDVD-ROM2枚付きの「ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本」は、3タイプの曲でミックスの必修テクニックを学ぶことのできる2013年06月に発刊されたミキシング・ガイドブックです。
ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本
3タイプの曲で必修テクニックを完全網羅
272ページありますので「ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本」は、読み応えがあるだけでなく、書籍に付属しているDVD-ROMに収録した3曲分のマルチトラックを参考にしながら、ミックスダウン作業を学ぶことができます。
ミックス後の「Pro Tools 10」ファイルが「ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本」のDSIC 2に収録されているので、ミキシング作業のポイントも明確につかむことが可能です。
ミックスの悩みどころもしっかりと解説
初心者が最もミックスでつまずきやすいのは「キック & ベースの処理」「ボーカル処理」「EQ & コンプレッサー」あたりですが、そのつまずきやすいところが、ミックスのポイントでもあります。
そんな一番の悩みどころであると同時にミックスのポイントも「ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本」のなかで、しっかりと解説されています。
■INTRODUCTION ミックス・ダウンの基礎知識
Section 1:ミックス・ダウンの目的
Section 2:音の聞き方
Section 3:機材の環境を整える
Section 4:オーディオ・ファイルの基礎知識
Section 5:ミキサーの基礎知識
Section 6:エフェクトのかけ方
Section 7:効率アップに役立つミキサーの機能
Section 8:オーディオ・ルーティングのアイディア
Section 9:本書で使用する主なエフェクト
■PART 1 ポップス
STEP 1:ミックスの準備
STEP 2:ラフ・ミックスをチェック
STEP 3:マルチトラックをチェック
STEP 4:エキスパンダー/ゲートで躍動感を出す
STEP 5:キックとベースで音量感の基礎を構築
STEP 6:ボーカルはより聞こえやすく明瞭に
STEP 7:スネアとハイハットでグルーブを出す
STEP 8:オーバーヘッド&アンビエンスでドラムの仕上げ
STEP 9:リバーブで空間をマッチさせる
STEP 10:トータル・コンプでビート感を調整
STEP 11:コード楽器系のバランスを整える
STEP 12:隠し味系のトラック
STEP 13:ボーカルの仕上げ
STEP 14:オートメーションで総仕上げ
Finale:ポップス曲のミックスを終えて
■PART 2 R&B
STEP 1:リバーブ感や構成をラフ・ミックスでチェック
STEP 2:キック&ベースを中心にグルーブを形成
STEP 3:エレピでサビ前までのコード感を作る
STEP 4:細かく出入りするパートは優先順位を意識
STEP 5:サビを中心としたコード楽器系
STEP 6:2種類のリバーブを使ったボーカルのミックス
STEP 7:クリップのエディットとオートメーションで仕上げ
Finale:R&B曲のミックスを終えて
■PART 3 ロック
STEP 1:ラフ・ミックスでは音場感に注目
STEP 2:ドラムはEQでバランスを整えていく
STEP 3:コンプでドラムに迫力を加える
STEP 4:エレキギターは分割してストーリーを作る
STEP 5:トータル・コンプとピアノでオケの仕上げ
STEP 6:ボーカルはディエッサーで疾走感を演出
STEP 7:3種類のリバーブで声とギターを演出
STEP 8:オートーメーションで最終仕上げ
Finale:ロック曲のミックスを終えて
■PART 4 ステップ・アップのアイディア
Section 1:マルチモノ・プラグインを使用する
Section 2:ステレオをモノラル×2にする
Section 3:サード・パーティ製プラグインを使う
Section 4:2ミックスの作成方法
■COLUMN
ミックスとマスタリングの役割
マルチトラックの作り方
オケの途中変更と歌の録り直し
EQとコンプの順番
スロットの使い方
VUメーターを使ってみよう
複数の楽曲をミックスするときの注意点
ミックスの実演がされている曲
ポップス/R&B/ロックの3曲
「ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本」で実演されているのは「ポップス」「R&B」「ロック」の3曲です。
歌を聴かせるためのベーシックな手法をPART 1の「ポップス」では学ぶことができます。
PART 2ではキックとベースのサウンド作りが最大の鍵である「R & B」のミックスが解説されています。
PART 3では「ロック」では歪んだギターを核としたシンプル・サウンドのミックスを学ぶことができます。
中上級者に向けたステップ・アップのアイディア
3曲の解説が終わると、中上級者に向けたステップ・アップのアイディアも紹介されています。
本書のPART 1〜 3では、ProTools標準搭載のプラグインを使用してミックスしていますが、ステップ・アップのアイディアでは「TrueVerb」「DeEsser」「R-Comp」「REQ」など、WAVESのプラグイン・エフェクトを使用したミックス例も紹介されています。
ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本のセレクトポイント
中上級者に向けたステップ・アップのアイディア
イントロダクションの「ミックス・ダウンの基礎知識」で、ミックスの基礎も解説されていますので、ミックスでつまずいている初級者から中級者に早乙女 正雄 さんの「ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本」はオススメできる本です。
また、10年以上前に発刊された書籍ですが、ミックスでつまずいている人だけでなく、一定レベル以上のミックススキルを持っている中級者から上級者も、読んでおくと再発見があったりします。
ボーカル処理では、かなり大胆に感じるイコライジングなども行なわれていますので、ミックスダウンをマスターしている人でも役立つ内容が非常に多いと思います。
Kindle Unlimitedで無料で読める
電子書籍版も「ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本」は発売されていて、DVD-ROMに収録されているサウンドファイル等は専用サイトからダウンロードすることができます。
また、Amazon Kindle Unlimited会員は無料対象本になっていますので、以下の「ミックス・ダウンをDAWで学ぶ本の詳細 & 価格情報」で、ぜひチェックしてみて下さい。