2015年01月に、より機能が充実したMAC純正のDAWソフト『Logic Pro X バージョン10.1』の配布 & 販売をApple(アップル)が開始しました。
バージョン10.1ということで、大したアップデートではないのかなと思いきや、2013年07月にリリースされた前バージョンの『Logic Pro X』の目玉の一つでもあったバーチャル・セッションプレイヤー「Drummer」の強化を筆頭にして、なかなか内容の濃いものになっています。
Logic Pro X 10.1の主な新機能
Drummerの強化
バーチャル・セッションプレイヤー「Drummer」に、さまざまなスタイルのEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)やヒップホップのビートを刻む10人のドラマーが『Logic Pro X 10.1』に新たに追加されました。
追加されたのは新カテゴリーのElectronic 5名 & Hip Hop 3名と、Alternative 2名のトータル10名です。
新たに追加されたドラマーの「Drummer エディタ」には、エレクトロニックやヒップホップのドラムグルーブを調整するための「サウンドコントロール」と「演奏コントロール」も追加されています。また、Drummer トラックを複数使用することができるようになりました。
Drum Machine Designer
新ドラマーを選択すると、電子ドラムキットを、さまざまなスタイルでカスタマイズするための新しいサウンドと機能を使用することのできるエレクトロニック・サウンドに特化した「Drum Machine Designer プラグイン」がインサートされます。
この「Drum Machine Designer」はソフトシンセで、新ドラマーの音源として使用されているだけでなく、「Drummer」以外のトラックにもインサートしてソフトシンセとして使用することができます。
ソフトシンセ & エフェクター関連
ソフトシンセ関連だと「Drum Machine Designer」以外に『Logic Pro X 10.1』では、ウェーブテーブルオシレータが強化されて、読み込んだオーディオから波形テーブルを「Retro Synth」で作成できるようになりました。ボイスを8個まで重ねることができるので、豊かで深みのあるオリジナルのシンセサウンドを「Retro Synth」で作ることもできます。
また、サウンドライブラリが拡張され、伝統的なサウンドから高度に加工された電子音まで、200を超える新しいシンセサイザーパッチや、巧妙に作られた10のクラシックなメロトロン音源などが追加されています。
エフェクター関連だとコンプレッサー・プラグインのインターフェイス・デザインが新しくなりました。新しい「Classic VCA」を含む合計7つのモデルも『Logic Pro X 10.1』で追加されました。
ピアノ・ロール・エディタ関連
ピアノ・ロール・エディタには、ノートのシーケンスを作成することのできる「新しいブラシツール」、使用していない音程を非表示にして、縦方向の表示スペースを節約したり「折りたたむモードボタン」。
ドラムサウンドを名前で識別したりすることができる「新しい表示オプション」などが新機能として搭載されました。
また、新しいタイムハンドルで、選択したMIDIノートのタイミングを簡単に圧縮&伸張(タイムストレッチ)することもできるように『Logic Pro X 10.1』のピアノ・ロール・エディタではなっています。
ミックス&ミキサー関連
オートメーションのモードに「相対」と「トリム」がバージョン10.1で追加されたので、微調整の選択肢が広がりました。また、トラックだけでなく、リージョン単位でのオートメーションが可能になっています。
ミキサーにはコンソールスタイルの「VCAフェーダー」が追加されましたので、選択した複数のチャンネルの音量をVCAフェーダーで一括してコントロールすることができます。
その他にも、フェードとFlex Pitchを組み合わせて使用することが『Logic Pro X 10.1』で、できるようになっています。
Logic Pro X 10.1の詳細スペック&価格情報
上記した以外にもツールバーに「ノートリピート」と「スポット消去」のボタンが追加されたり、元の演奏の音楽的な表現を残しながらノートのタイミングと長さを比率に応じて補正することのできる新たなクオンタイズ機能「スマートクオンタイズ機能」なども『Logic Pro X 10.1』では追加されています。
ここに記載しただけでも、バージョン10.1というには、追加された機能も多く、すごい内容の濃いアップデート内容です。