IK Multimediaの総合マルチタイプ音源「SampleTank」の「SampleTank 2」以降の新機能と歴史などを紹介しています。
既存のSampleTank ライブラリと互換性があり最新の「SampleTank」にインポートすることができますので、今まで所有していたサウンドライブラリが無駄になることはありません。
現バージョン「SampleTank 4」が発表されたのが2018年12月なので、継続されるなら、そろそろ「SampleTank 5」が登場しそうな気もします。
現バージョン「SampleTank 4」はIK Multimediaの最上位バンドルの2025年04月29日にリリースされた『Total Studio 5 MAX』にも収録されています。

SampleTank 4の主な新機能
リアリティーにこだわった新サウンドなど
2018年12月に登場した「SampleTank 4」は、約10年以上の時を経てバージョンアップした「SampleTank 3」に比べると早いバージョンアップです。
、IKのほうで「最終的な作品にそのまま使えるクオリティが確保されています。」と出していますので、
詳細情報は「SampleTank 4は買いなのか?」に記載していますが、リアリティーにこだわった新たなサウンド・ライブラリー、プレイヤー機能、合計70種の最高品位のエフェクト、新しいサウンド・エンジンが「SampleTank 4」の主なポイントとなります。

約640GBのライブラリ
最上位グレード「SampleTank 4 MAX」には追加購入が必要であった拡張音源28種類が付属。さらに、Syntron 2 MAX(全34シンセ)、SampleTron 2、Miroslav Philharmonik 2 も追加されます。
音色数は合計18,000種類以上。ライブラリーの総容量は640 GB。現行バージョンは「SampleTank 4 Max v2」です。
標準グレードの「SampleTank 4」は合計100 GB以上のライブラリ、6,000種類のインストゥルメントを収録していて、エントリーグレードの「SampleTank 4 SE」でさえ、25 GBの新作サウンドを含む合計30 GB以上のライブラリーを収録しています。
⇒ IK Multimedia「SampleTank 4」の詳細
SampleTank 3の主な新機能
2014年07月にリリースされた「SampleTank 3」は、途中でバージョン 2.5になったりはしましたが「SampleTank 2」が2003年のリリースですので、約10年以上の時を経ての完全なメジャー・バージョン・アップデートとなります。
SampleTank 3の収録サウンド
21のカテゴリーに分類された4,000以上の新しいインストゥルメント、世界中のアーティストにより演奏された2,500以上のリズム・ループ、2,000以上ものMIDIファイルなど「SampleTank 3」のサウンドライブラリの総容量は33GB以上です。
ドラム、ギター、ベース、ピアノ、ストリングス、シンセサイザーはもちろんのこと、本当にさまざまなジャンルを「SampleTank 3」は収録しています。
また、ここ数年は時代遅れ感があった「SampleTank 2.5」のサウンドより格段にサウンドクオリティーが向上していてリアルになっていますので、一般的な用途で考えれば、このソフトシンセ1本で買い足しなどは必要ないと思います。
尚、「SampleTank 3」から64bit環境専用のソフトシンセになっていることと、収録しているサウンドライブラリすべてをインストールすると時間が相当掛かるので、その点は覚悟が必要です。
SampleTank 3のMIDIエンジン
まず前バージョン2.5とは別物と考えても良いくらいに機能の強化であったり新機能が「SampleTank 3」には搭載されています。
一番目を引いたのは新しくMIDIエンジンが内蔵されたことです。アクセント、トランスポーツ、クォンタイズも容易な、最大で128までのMIDIパターンを、それぞれにロードすることができる16パートのMIDIパターン・プレイヤーが内蔵されています。
この機能の追加により例えば、収録されるグルーブと世界的なドラマーによって演奏されたMIDIパターンを自由に組み合わせて、DAWと同期させながら「SampleTank 3」だけでリズム・トラックをも作り出したりといったことができます。
もちろんトラック完成後はDAWソフトのMIDIトラックにドラッグすれば、さらに編集することもできます。
その他のSampleTank 3の進化
その他にも、サンプルのロード時間とCPUへの負荷を軽減する新しいエンジンの搭載、アコースティック楽器でリアルなで人間味のあるサウンドの演奏を可能にするラウンドロビンやアーティキュレーションの追加など、現在のDAW環境に対応した形で大きく進化しています。
バージョン 2時代もエフェクターには定評があったソフトシンセでしたが、新規エフェクトを含む全55種類のエフェクトが「SampleTank 3」にも搭載されています。
全55種類のエフェクトは1チャンネル最大5つのエフェクトをインサートすることができる、Mixインターフェイスに統合されています。
また、膨大なサウンドから必要なサウンドを探すのは一苦労ですが、楽器が3Dグラフィックス表示になりましたので、サウンド選びも視覚的になりましたので、必要なインストゥルメントにアクセスするのは早くなると思います。
Sample Tank 2の特徴
定番の大容量ソフトシンセ
ソフトシンセのオールラウンドのマルチタイプ音源を探している方が、必ず1度はたどり着くのが、「SampleTank」ではないでしょうか。
IK MULTIMEDIAの「SampleTank 2」は大量の音色に数クリックで瞬時にアクセスすることができる定番のサウンドモジュールで、RTAS(Mac OS X、Windows)、VST(Mac OSX、Windows)、Audio Units(Mac OSX)、DXi (Windows)に対応しているので、ほとんどのDAWソフトで使うことができます。
32種類の高品位な内蔵エフェクター
SampleTank 2は大量の音色数だけでなく、エフェクト込みの音色を作り込める、各パートに5個もインサート可能な、高品位な32種類の内蔵エフェクターも魅力の一つです。
内蔵エフェクターには打ち込みでギターサウンドを制作している方には、かなりの戦力となる、画像の定番のアンプシミュレーター「AmpliTube」ゆずりのEQ、プリアンプ/キャビネットモデリングや、豊かで暖かいアナログ真空管機器のサウンドが魅力のマスタリング・プラグインとしても有名な「T-RACKS」ゆずりのコンプレッサー/リミッターなどがあります。
ライブラリーの追加
SampleTank 2はAkai CD-ROM、SampleCell、Wav/SDII/Aiffファイルをインポートすることも可能です。またSonic Reality、AMGなど世界トップレベルのサンプルCDメーカーからリリースされている、別売りの「Expansion Tank」や「Sonik Capsules」などの「SampleTank ネイティブライブラリー」を追加することもできます。
SampleTank 2のパッケージ「XL」と「L」
2009年現在のバージョンが2.5の「SampleTank」には「XL」と「L」のパッケージがあります。両パッケージ「XL」と「L」の違いはプリセットサウンドの数の違いです。オススメするのは、もちろんDVD-ROM 2枚6.5GBで、1,500以上のサウンド数を誇る「Sample Tank 2 XL」のほうです。
もし「L」のパッケージを導入するのであれば、すでに「Sample Tank」は最後にバージョンアップしてから、かなりの時間が経っていて、現在では低価格でありながら、大容量でサウンド数の多いマルチタイプのソフトシンセも登場していますので、他の製品も視野に入れて検討したほうがよいと思います。
おすすめはバンドルパッケージ
IK Multimediaの合計12種類のソフトシンセとプラグイン・エフェクトのをバンドルした「Total Studio 2」と、計5つのソフトシンセをパッケージしている「Total Workstation Bundle 2」の「Total Bundle シリーズ」に「Sample Tank 2.5XL」はバンドルされています。
これは、IK Multimediaの製品全般に言えることですが、単品で各製品を購入するよりも、バンドル製品や、キャンペーン期間を利用して購入するほうが数万円から数十万円お得です。