国内メーカーである Audio-Technica(オーディオテクニカ)の1996年に発売されたプロ仕様のスタジオモニター用のヘッドホン「ATH-SX1」と、2007年に発売された世界が認めた「ATH-M50」は人気のある製品で、定番のモニターヘッドホンです。
現行モデルは2008年にリリースされた「ATH-SX1a」と、2014年にリリースされた「ATH-M50x」となり、ロングセラーの製品となります。
ATH-M50xの特徴
累計販売数は250万本を超えのヘッドホン
現在、「ATH-M50」の後継モデルとなる2014年02月に発売を開始した「ATH-M50x」は、現在でも世界中のスタジオエンジニアが愛用する定番モニターヘッドホンです。
2007年に発売された「ATH-M50」と、2014年に発売された「ATH-M50x」の全世界での累計販売数は、250万本を超えています。
広い帯域とクセのないフラットな特性なので、レコーディングやミキシングに使うことができるのはもちろんのこと、バランスがよいのでリスニング用にも使うことができます。
画像:ATH-M50との比較
旧モデルの「ATH-M50」と比較すると、後継モデル「ATH-M50x」のほうが250Hz以下に膨らみがあり、高域が抑え気味となっています。
また「高音質」なだけでなく「装着感」「遮音性」「耐久性」にも優れていて、長時間使用しても疲れにくいのも「ATH-M50x」のポイントです。
型式:密閉ダイナミック型
ドライバー:φ45mm、CCAWボイスコイル
出力音圧レベル:99dB/mW
再生周波数帯域:15~28,000Hz
最大入力:1,600mW
インピーダンス:38Ω
質量(コード除く):285g
プラグ:φ6.3mm標準/φ3.5mmミニ 金メッキステレオ2ウェイ
コード:OFCリッツ線1.2mカールコード(伸長時約3m)
OFCリッツ線3.0mストレートコード
OFCリッツ線1.2mストレートコード
低域の好みがわかれる
画像:AKG K240 Studioとの比較
注意点として、上画像はAKG「K240 Studio」を基準(フラットな状態)にして「ATH-M50x」を比較したものですが、大雑把な書き方をすれば、100Hzより下が「K240 Studio」よりも出ていて、250Hz ~ 500Hzがカットされています。
ATH-M50x は低音の解像度が高くベースやキックの質感などもわかるヘッドホンですが、AKG「K240 Studio」を使用していた人が聴くと低域が出すぎている感じがすると思います。
そのため、低域の強いモニターヘッドホンが苦手な人や、敬遠している人は「ATH-M50x」を導入することはオススメしません。
ATH-SX1aの特徴
価格も手頃になった定番ヘッドホン
1996年に発売された audio-technicaのプロ仕様の定番スタジオモニター・ヘッドホン「ATH-SX1」の後継モデル「ATH-SX1a」は、2008年にリリースされた製品です。
プロフェッショナル・ヘッドホン「Mシリーズ」の「ATH-M50x」が高い評価を得ている現在では、かなり影の薄い存在となりました。
それでも、2万円以上したヘッドホン「ATH-SX1a」は、現在では1万円台まで落ちてきているので、チェックしておいて損はありません。
型式:密閉ダイナミック型
出力音圧レベル:100dB/mW
ドライバー:φ40mm、スーパーハードコートダイアフラム
再生周波数特性:10~32,000Hz
最大入力:2,000mW
インピーダンス:30Ω
質量(コード,プラグ除く):250g
プラグ:φ6.3mm標準/φ3.5mmミニ 金メッキステレオ2ウェイ
コード:2.5m 銅錫合金絹巻線(片出し)
リスニングにも使うこともできる
主な「ATH-SX1a」の特徴は「解像度が高いフラットな音質」「安定したステレオ感と定位感」「本体が軽い」「耐久性がある」などです。
また、モニター用のスタジオモニター・ヘッドホンなのですが、音が耳に痛くないので、リスニングにも使うこともできます。
長時間の作業も可能で、マスタリング作業時にも戦力になってくれるというのも「ATH-SX1a」のポイントが高い点です。
ただし、ミックスやマスタリングまでの作業を、ヘッドホン中心で考えている人は「ATH-M50x」か「ATH-SX1a」を選択することをオススメします。